高齢期の注意点
高齢期は比較的健康な犬種や猫種も、老化とともに腰椎(腰の背骨)や歯や歯茎に異常がみられるケースがあります。 具体的には「椎間板ヘルニア」と「歯周病」です。加齢とともに抱える可能性のあるリスクなので、日々のケアとちょっとした異常の発見ができれば、高齢でも健やかに暮らす事ができるでしょう。
高齢期に関しては、早期発見・早期治療をし、病状を悪化させないようにしていく事が大切です。
治療
ペット体調の変化に最もかかりやすいのは肥満ですが、これは飼い主自身が「肥満=病気」という認識をもっていないことが一因になっています。
実際に病気しているかどうかを判断する際は、やはり獣医さんによる診察・検査・診断が必要となります。
一つの目安ですが、飼い犬が6歳を過ぎてからは半年に1回のペースで、かかりつけの獣医さんの元で健康診断を受けましょう。体内の微妙な病変は、人間の五感だけではとらえることができません。
血液検査や精密機械を用いれば、そうした病変もいち早く発見することができます。
薬の効き目について
持病を抱えており、獣医さんから定期的に薬を処方してもらっている場合、飼い主が投薬管理を行うことになります。「副作用の無い薬は無い」といいますが、若い頃の体の状態を基準にして薬を処方してしまうと、効き目が弱くなったり、逆に強すぎて副作用を引き起こすということも起こりえます。薬を投与した後は安心するのではなく、ペットの体調の変化をよく観察するようにしましょう。
病院
人間の病院は通常、いわゆる町の病院(一般の病院)と規模の大きい市立や国立の病院(上級病院)との区別はすぐできますが、動物病院の場合、みな町の病院と思ってよく、その中で規模の大小があるだけです。あえていえば、獣医師やスタッフの数が多く、医療設備の整った年中無休の病院が上級病院に当たるといえるでしょう。獣医師の数が多ければ、それだけ多くの分野の病気に対応できることになります。
ただし、このようなタイプの病院は数が少ないので、多くの人はより規模の小さい病院を選ぶことになるでしょう。理想的には、「24時間診療で年中無休」「大規模でスタッフの数が多く設備が整っている」「交通機関の駅に比較的近いなど交通の便がよい」「治療法などを飼い主が選べる」「費用を飼い主が決められる」などの条件がそろった病院がよい動物病院といえるでしょう。
セカンドオピニオンを利用しよう
治療法に納得がいかず、質問してもあまり答えてもらえない場合、動物病院を変えることが重要です。欧米では、人間の医療も含めて、病院を変える前に、セカンドオピニオン、すなわち2番目の医師の意見を得るのが普通です。 日本ではまだセカンドオピニオンのシステムはほとんど利用されていませんが、ぜひ普及させるべきだと思います。
セカンドオピニオンを聞きたい場合は、聞きにいく病院に予約を入れ、事情を説明して、意見を聞きたいと申し入れます。オピニオンを求められた獣医師としては、動物を連れてくることを望むと思いますが、必ずしも連れていかなくても構いません。その場合は、動物を連れていかないことを話しておきましょう。そして、相談時間とその料金を、あらかじめ聞いておくほうが安心です。また、できれば最初の病院で受けた治療法や検査データなどは持っていくとよいでしょう。
ペットの病気の治療は、獣医師と飼い主が協力して行うものであることを忘れてはなりません。
介護
老化の兆候を見逃さないこと、老犬がかかりやすい病気についての知識、年老いていく愛犬との上手な暮らし方について知っておくことはとても大切です。人間と同じようにペットにも様々なサービスがあります。
ペットヘルパー
老犬や老猫の急増が社会問題化しつつある現在、「ペットヘルパー」は非常に社会的重要性を持つ資格。
ペット介護に不安を抱える多くの飼い主さんに、正しい知識と適切なケア方法で心身的なサポートが行えます。老齢ペットを飼育するお客様のニーズに応える信頼厚い存在です。